イギリスの高級筆記具ブランド「パーカー(PARKER)」。この老舗メーカーが手がける万年筆のデュオフォールドやボールペンのジョッターなどは、デキる男から選ばれ続ける名品だ。今回はそんな「パーカー」にフォーカスし、その魅力や定番アイテムを紹介!
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パーカーは筆記スタイルに革命を起こし続ける英国筆記具メーカー!
パーカーは、英国の筆記具メーカー。「ラッキーカーブ」などの発明で19世紀末の万年筆製造に革新を起こし、高級筆記具業界の進歩に長きにわたり貢献してきた。ボールペンの時代に突入してからも、ジョッターなどの名作を次々と輩出。ロナルド・レーガンやミハイル・ゴルバチョフソ、マッカーサー元帥などが調印の際にパーカーの万年筆を使用するなど、歴史の節目で重要な役割を果たすのもこのブランドの筆記具の特徴だ。英国王室御用達を2度にわたり授与されるほか映画007のジェームズ・ボンドもジョッターを愛用。近年では万年筆の風格とボールペンの手軽さを兼ね備えた「インジェニュイティ」を開発するなど、今なお最新の筆記スタイルを提案し続けている。
パーカーの歴史
「優れたペンを作り上げる」という信念を掲げ19世紀末に創業したパーカー
パーカーの創業は今から一世紀以上前の1888年。創業者のジョージ・サッフォード・パーカーが25歳のとき、「優れたペンを作り上げる」という志のもと自身初となるペンを制作したのが始まり。当時の万年筆は、使用しないときにペン内部に残ったインクが、再び使用する際に漏れ出すという問題を抱えていた。ジョージ・パーカーは、壊れた万年筆の修理を通して、インク漏れを防ぐ新しい方法を模索する。そしてペンの内部の形状に着目し、ペン芯をカーブさせた画期的なインク供給システムを開発することでこの問題を解決した。毛細管現象を利用して、余ったインクをペンの中へ戻し、インク漏れを防ぐというこの仕組は「ラッキーカーブ」と名付けられ、1894年に特許を取得。筆記具業界に飛躍的な進歩をもたらし、1929年まで数十年にわたり活用された。
技術面だけでなく、デザイン面でも高級筆記具界に革命を起こしているパーカー。1906年には、ゴールドとスターリングシルバーを使った「スネークペン」を発売。アール・ヌーボーのカルチャーからインスピレーションを受けたこのモデルはその芸術性から、のちに貴重なコレクターズアイテムとなる。1914年には戦場の兵士のために「トレンチペン」を制作。乾燥した固形インクが装着されており、水に浸すだけでインクの役割を果たし、すぐに書き出せるという画期的なものだった。
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