凛々しく男らしい雰囲気を醸す紺ジャケット。今回は「紺ジャケット」にフォーカスし、その魅力と着こなしのコツ、参考にしたい海外の洒落者によるメンズコーデからおすすめアイテムまで一挙に紹介!
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紺ジャケットの歴史と魅力
スーツのジャケットとは異なり、あくまでも単品として仕立てられ、グレースラックスやベージュチノパン、ブルージーンズなど主要なボトムスとのペアリングが可能な紺ジャケット。日本では紺のテーラードジャケットとメタルボタンを装備したネイビーブレザーをはっきり区別しているが、海外では一般的にセパレートタイプの単品テーラードジャケットをブレザーと呼び、紺のテーラードジャケットはメタルボタンの有無にかかわらずネイビーブレザーと称される。それゆえ、いわゆる“紺ジャケット”の魅力として挙げられる多くの点は、ネイビーという色のイメージだけでなくネイビーブレザーのイメージによるものと言えるだろう。
ネイビーブレザーは、イギリス海軍“ロイヤルネイビー”のシンボルである錨と王冠をレリーフした真鍮ボタン付きのリーファージャケットを元に、Antクラスの砲艦“HMS Blazer”の艦長が、1837年王位に就いた直後のビクトリア女王の訪問を受ける際乗組員の制服として考案したものだと言われている。このことからもわかるように、ブレザーの名称はイギリス海軍の戦艦“HMS Blazer”に由来する。そして1920年代に入ると人気が高まったマリンスポーツのイベントでネイビーブレザーが着用されるようになり、とりわけリッチなヨットクラブのメンバーは胸ポケットにクラブのエンブレムのあるネイビーブレザーを製作。その後イギリスからヨーロッパ各地、アメリカへと渡り、多くの学校がネイビーブレザーを制服として採用し、トラッドスタイル、プレッピースタイルに欠かせない定番としてのステータスを確立する。これらの歴史的な経緯から、メタルボタンの有無にかかわらず一般的に紺のテーラードジャケットは「清潔感があり品格のある」「精悍で若々しく凛々しい」「シャープでマスキュリン」など制服のイメージと、ネイビーの持つ「知的」「上品」「ノーブル」なイメージが定着し、その魅力として広く認知されたというわけだ。
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