通気性に優れたジュート麻を靴底に採用し、蒸れの少ないサラッとした履き心地でリゾートやビーチ、シーサイドの夏気分を満喫できる大人顔の“エスパドリーユ(espadrille)”。スリッポンの軽快さとカジュアルさ、イイ按配の抜け感で、足元にこなれた雰囲気をもたらしてくれる春夏の楽チンシューズの定番だ。今回は「エスパドリーユ」にフォーカスし、上品な大人の着こなし&おすすめアイテムをピックアップ!
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エスパドリーユはメンズの足元にリゾートテイストを漂わせる上品シューズ
アッパーがキャンバス地、ソールがジュート麻で構成されたスリッポンシューズの一種。最近ではRivieraのように「エスパドリーユのデザインを踏襲しつつミッドソールにラバーを巻きつけたタイプ」も含めた総称としてエスパドリーユという呼称が使われるのが一般的だ。バスク地方(スペインとフランスの国境)で生まれたアイテムと知られており、現在も主な製造国はスペインとフランス。ちなみに呼称は、エスパルトと呼ぶイネ科の草を使用していたことが由来している。さらに歴史をさかのぼると「紀元前に栄えたローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスなど権力者達が愛用した履物が起源」という説も。当時は農地や港湾での作業靴として活用されていた。
そんな作業靴であったエスパドリーユをファッションシーンに押し上げるきっかけとなったのは、イヴ・サンローランによるウェッジタイプのエスパドリーユのコレクション発表による1960年代の世界的なエスパドリーユブームだ。こちらで制作を担当したのは1927年創業の老舗エスパドリーユメーカーであるカスタニエール社。これを機に同社は世界中に知れ渡ることとなり、シャネル、クリスチャン・ルブタン、ロエベなどそうそうたるブランドのシューズコレクションを手がけていった。ちなみに、現在のカスタニエール社の主要販売先はイタリア、日本、フランスの順となっておりファッション先進国を中心に世界で愛されているアイテムとなっている。
続いては、エスパドリーユを使用した注目のコーディネートを紹介!
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