ニットウェア選びは実のところ難しい。ニット特有の伸縮性の高さが裏目に出て着用したときのシルエットがイメージしにくいため、買ってみたはいいが思い描いていたコーデのように仕上がらないことは往々にしてある。また、採用している素材や生地の密度によっては、毛玉が出来てしまったり、洗濯・クリーニング後に風合いが劣化してしまうなど、下手をするとワンシーズンで捨てなければならないことも。今回はそんな難しいニットウェア選びにおいて、豊かな知識と経験を備えたファッションの目利きたちは何を重要視しているのかを紹介。
ニットウェア選びの条件①「プレミアムな素材を採用しているか?」
ニットウェア選びにおいて、まず重要視したいのが採用している素材。というのも、肌触りや風合いの良し悪しを左右するのに加え、洗濯のしやすさや耐久性にも大きく関係するファクターであるためだ。そんな肝心かなめと言えるニットウェアの素材選びで、審美眼がある大人がイマ目をつけているのが、最高峰コットンと称される“スビンプラチナム”。同素材を採用したニットは、まるでカシミアのような柔らかな肌当たりであるうえ、シルキーな光沢感を備えていてパッと見ただけで一級品だと感じさせる。しかもコットン素材のため自宅での洗濯が可能で、糸自体に油分があるため洗っても風合いはさほど変化しない。これだけ魅力を備えたニットウェアなら、長年の相棒として活躍することは間違いないだろう。
ニットウェア選びの条件②「ニットの魅力である伸縮性を活かした造りになっているか?」
ニットウェアは、裁断物と成型物の2種類に大別される。前者はいわゆるカットソーと呼ばれるもので、裁断した生地の端をロックミシンで仕末するため、接合部分の伸縮性が失われて編地が固くなる傾向にある。そして、それが災いして窮屈に感じたり、肩周りや胸周りに余計なシワが生まれることも。これに対して成型物は、裁断作業を行わず編み終えたまま各パーツを縫い合わせるため、ニットの魅力である伸縮性を一切損なわず、ストレスを感じさせない着心地を実現する。この製造方法を見極めるのにチェックしたいのがアームホール部分のディテール。下の写真のように、アームホール付近に入った意匠的な“目立て”こそが、成型物である証拠だ。
ニットウェア選びの条件③「身体に沿うようなシルエットを採用しているか?」
「1枚で着てサマになり、インナー使いしてもモタつかない」というスッキリシルエットこそが、お洒落に気を配る大人が手にしたいニットウェアではないだろうか。そんな理想的なニットウェアを追い求めているなら、②で述べた“目立て”が袖下やサイドにまで施されているかをチェックすべし。目立てはシルエットに大きく関与するディテールだが、施されていたとしても多くの場合アームホールや襟端、後ろ肩にしか見られず、袖やウエストはズドンとしたシルエットに仕上がっているケースが多い。その一方で、袖下やサイドにまで目立てを採用したモデルなら、下の写真をご覧の通り余計なシワが生まれにくく、立体的かつ美しいシルエットを描く。
ニットウェア選びの条件④「オフィスカジュアルにも通用する洗練されたデザインか?」
ニットウェアは本来カジュアルアイテムだが、ここ数年で職場におけるドレスコードのカジュアル化がグンと進み、ジャケット&ニットというスタイルは市民権を得た。しかし、当然のことながらニットは何を選んでもOKとはいかない。オフィスカジュアルの装いとしても通用するニットウェアを選ぶなら、“洗練されたデザイン”はマストの条件だ。まずニットの編地の中でとりわけ上品な印象を与えるハイゲージであることは大前提。次に、袖口や裾にあしらわれたリブが細く仕上げられているか、丈が長すぎないか、といった洗練度を左右するポイントも欠かさずチェックしておきたい。さらに③で挙げたような身体に沿うシルエットなら、テーラードジャケットを羽織っても余計なシワが生まれないため、より洗練度は高まるだろう。
+CLOTHETのクルーネックニット 1万1150円(クロスクローゼット公式サイト)、トゥモローランド ピルグリムのジャケット 11万円、パンツ 3万3000円(トゥモローランド 0120-983-522)、その他スタイリスト私物
全条件をクリアした+CLOTHETの「スビンプラチナムニットシリーズ」なら目の肥えたアナタを満足させること間違いなし!
これまでに挙げた4つの条件全てを満たしているのが、+CLOTHET(クロスクローゼット)の人気コレクション「スビンプラチナムニットシリーズ」だ。同ブランドのお馴染みの素材であるスビンプラチナムコットンを採用し、テーラー仕立てのシャツやジャケットとの相性を考えてミリ単位でシルエットを調整したニットコレクションは、目の肥えた大人のお眼鏡にかなうこと間違いなし。誤魔化しのきかないシンプルなデザインだからこそ、細部にまで意匠を凝らしていることが分かるコレクションとなっている。ちなみに本コレクションでは、タートルネックニットやカーディガン、ニットジャケットなども展開中。ホワイト、ブラック、ネイビーといった使い勝手に優れたベーシックカラーがラインナップされているので、色違いを買い揃えておくのもおすすめだ。