日本でも高い人気を誇るイタリアブランドのスーツ。イタリア独自のラテン文化を象徴するかのような、華やぎと軽やかさのあるデザインが魅力だ。今回はそんなイタリアのスーツブランドを紹介!
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イタリアブランドのスーツを選ぶうえで知っておきたい3のスタイル
イタリアスーツと一口に言っても、大きく分けると3つのスタイルがあるのをご存じだろうか。実は北部の「ミラネーゼ」、中部の「フロレンティーン」、南部の「ナポリ」が存在する。このスタイルの違いは、地域ごとに異なるイタリアの文化を反映している。しかし、ミラノを拠点にしていてもナポリ仕立てでやっているサルトもあるなど、3つのスタイルはイタリア内で入り混じっていることも覚えておきたい。
イタリアンスタイル①「ミラネーゼ」
北イタリアのスタイルである“ミラネーゼ”は、英国仕立てに似た構築的なデザインが特徴。首の付け根から肩先線が弓なりに湾曲したコンケープショルダーと胸部を強調した作りで、3つのイタリアンスタイルのなかでは最も迫力がある。また、北イタリアは温度が低いというのもあって、使用する生地もナポリに比べると厚め。ちなみに、ミラネーゼスタイルといえば“A.Caraceni(A.カラチェニ)”が代表的なブランドだ。
イタリアンスタイル②「フロレンティーン」
“フロレンティーン”は、中部フィレンツェを発祥とするスタイル。通常であれば前身頃の中心にとるフロントダーツを、あえてとらない仕立てが最大の特徴だ。ダーツを省くことによって、洗練された端正な見た目を実現している。こうしたフィレンツェ伝統の仕立てを踏襲したブランドといえば“LIVERANO&LIVERANO(リヴェラーノ&リヴェラーノ)”が有名だ。
イタリアンスタイル③「ナポリ」
イタリア3大スタイルの中で、最も日本で人気がある“ナポリ”。南イタリアの温暖な気候と関連した、軽やかで快適な着心地が特徴だ。芯地を最小限に抑えた柔らかな仕立てで、着用すると体に沿って立体感が表現される。また、胸のバルカポケットやボタンが並んでつけられるキッシングボタンなど、一目でソレと分かる華やかなディテールも魅力だ。ちなみに、そんなナポレターナの代表格といえば、“Sartoria Panico(サルトリア パニコ)”と“Sartoria Ciardi(サルトリア チャルディ)”が挙げられる。
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