数々のデジタル時計を生み出してきたカシオだが、その中でもひと際再評価されているのが「データバンク」。かつての機能美を体現するレトロフューチャーなデザインは、まさに現在のトレンドにマッチしていると言える。今回はカシオの「データバンク」にフォーカスし、その魅力と定番モデルを紹介!
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データバンクは世界初の機能を搭載する腕時計として登場したカシオの名品
カシオ・データバンク(CASIO DATABANK)とは、カシオ計算機が開発し発売した腕時計のひとつ。今ではGショックなどの成功で時計メーカーとしても認知度の高いカシオだが、もともとは計算機の販売メーカーだった。1983年に最初の電子手帳を発売し、その翌年の1984年1月に電話帳機能搭載の腕時計としてデータバンク「CD-40-1/CD-401-1」を発売した。電話帳不要のウォッチとして発売されたデータバンクは、16桁のアルファベットと数字を10組記憶し、呼び出すことができるデータバンク機能を搭載。世界初の情報を保存できる腕時計として画期的なアイテムだった。
当時のデータバンクの電話帳メモリー数は10件で、その後すぐにDB-500シリーズなどでメモリー50件に増加。さらにDB-1000シリーズで手書き文字認識機能が搭載された。1984年だけでも、日本国内で10機種が発売。新機種がリリースされるごとに機能も追加され、電卓機能や列車の時刻表管理機能、電波時計データバンク、漢字変換できる漢字データバンク、写真撮影データバンク、音声録音データバンク、デジタルアナログモデル、キッズ用データバンク、光通信可能モデルなど搭載したさまざまなモデルが過去に発売された。
また、当時のモデルにはボタンがないタッチパネルデータバンクのような、現代のスマートウォッチを思わせるものも存在。過去のモデルも根強い人気を誇るが、現在でも「DB-360-1AJF」と「DB-36-1AJF」が新機種として販売されている。
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