匿名性を理念とするブランド“メゾン マルジェラ”の手がけるシューズは、前衛的な美学を落とし込んだ、既存の枠にハマらないデザインが特徴的。なかでもスニーカー群には、まるでアート作品かのような独創的なデザインが多く存在し、同ブランドのファンはもちろんスニーカー好きまで幅広い層の人々を魅了している。今回はそんな「メゾン マルジェラ」のスニーカーからおすすめを紹介していく。
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①「Replica(レプリカ)」
メゾン マルジェラのスニーカーを語る上で欠かせないのが「レプリカ」だ。1970~80年にかけて西ドイツ軍がトレーニング用に使用していたスニーカー、ジャーマントレーナーをアレンジして作られている。同ブランドの看板アイテムゆえ常に豊富なバリエーションを展開しており、現在は約30種類ほどラインナップ。定番のオフホワイト×グレーのアッパーにガムソールを採用したモデルは、老若男女を問わず高い人気を誇る。
つま先から足の中間にかけてドロッピングペイント加工を施したデザインも、レプリカの数ある種類の中で人気を博すモデルだ。一点一点ペイント具合が異なり、まったく同じものが世に二つと存在しないというのも男心をくすぐる。
飛び道具的な一足を狙うなら、トランスペアレントアッパーのレプリカも有力な候補に。派手なソックスを合わせてアクセント効果をプラスするも良し、同ブランドの足袋ソックスと合わせて一段と個性的に仕上げるも良しと、その日の気分によって様々なスタイリングが可能だ。アッパーがポリウレタンなので他バリエーションと比べると履き心地は若干劣るものの、ほどよく厚みのあるラバーソールでクッション性はバッチリ。
②「Tabi(タビ)」
1989年に発表された春夏コレクションで初デビューを飾った「タビシューズ」は、マルジェラの代表作のひとつ。日本の伝統的な足袋から着想を得て作られており、和とモダンを巧みに融合させたデザインが特徴的だ。当初はブーツのみだったが現在ではサンダルやスリッポン、スニーカーまで幅広いラインナップが揃っており、メンズサイズも登場している。アバンギャルドな見た目ゆえに、シンプルな格好に合わせるだけでも強烈な印象を残せるはずだ。
カナダのセレクトショップ「SSENSE(エッセンス)」では限定カラーとしてグレーを展開。他ではあまり見ない淡い色合いが魅力的で、アッパーからソール、シューレースまで全部モノトーンなので幅広いコーデに合わせやすい。
2021年4月に登場した「タビ インスタポンプ フューリー」もおすすめの一足。“タビ”、“レトロフィット”、“インスタポンプ フューリー”の3足のスニーカーのデザインをミックスしており、厚底かつゴツゴツとしたソールとハイテク感あるアッパー、個性が光る割れたつま先が特徴だ。もうすでに販売点数は少ないもののサイズ次第では手に入るので気になっている方はお早めにチェックを。ちなみにソールの厚みは5cmなので、“盛れる”靴をお探しの方にもおすすめ。
③「Evolution(エボリューション)」
マルジェラの世界観を存分に味わえる一足として高い人気を誇るのが「エボリューション」。再構築デザインを得意とするマルジェラらしさのあるアッパーが特徴で、キャンバス、レザー、スエードの3つの異なる素材を組み合わせている。まるでキャンバスが剥がれてきてレザーが表出したかのような遊び心ある見た目もイイ感じ。
ちなみにハイトップバージョンも存在するので要チェック。基本的な仕様は変わらないが、ローカットよりも面積が広い分インパクトのある印象に仕上がっている。
④「Runner(ランナー)」
レザーとスエードによって構築されたレトロクラシックな見た目の「ランナー」。さりげなく全体にカットオフ加工を施しているのがポイントで、シンプル顔ながら只者じゃない雰囲気を放つ一足だ。ランナーという名前から察せられる通り、クッショニング性や足あたりが良く、履き心地バツグン。落ち着いたデザインが好みという方は、ぜひ候補に加えてみてはいかがだろうか。
⑤「DDSTCK(デッドストック)」
2020年8月に発売された「デッドストック」は、某バッシュを彷彿とさせるカラーリングが特徴。デッドストックと名付けているだけあり、ミッドソールの黄ばみや加水分解をリアルに再現したひび割れ、空気の抜けたAIRなどヴィンテージ感あるディテールを詰め込んでいる。それでいてアッパーは綺麗な状態という絶妙なバランス感も堪らない。人気がゆえに各色すでに売り切れ寸前だが、サイズ次第ではまだ手に入るのでぜひチェックを。