G-SHOCKといえば樹脂素材のカジュアルなデザインが象徴的だが、バンドまで金属素材を使用した高級感あるフルメタルのシリーズも豊富なラインナップで展開されているのをご存知だろうか?
唯一無二の存在感がたまらない!G-SHOCK「フルメタル」の特徴、魅力を徹底解説
2018年のG-SHOCK誕生35周年という節目、傑出した新作が続々リリースされたタイミングで登場した「フルメタル」。初代G-SHOCKにあたるモデルをベースにしつつ、初となる本格的なフルメタル化を果たし、“大人の新たなるG-SHOCK”として注目を浴びたコレクションだ。ここからは、そんなフルメタルシリーズの特徴を深掘りしていく。
G-SHOCK「フルメタル」の特徴①「フルメタル用に新たに開発された耐衝撃構造」
フルメタルG-SHOCKの最大の特徴は、これまで耐衝撃を目的として採用されていた、G-SHOCKを象徴する樹脂の外観を、硬くて重いフルメタルに置き換えた点。そもそもこのモデルが生まれたきっかけは、2015年に開催された世界最大級の腕時計・宝飾品の新作見本市「バーゼルワールド」のために1本だけ展示した、角型G-SHOCKの「金無垢製DW-5000」コンセプトモデル「DREAM PROJECT(ドリーム・プロジェクト)」だった。そのモデルは非常に傷つきやすい金無垢で、普段使い用ではなく完全なるプロトタイプ。しかし、後にその見た目がカッコいい!と社内で話題になったことによってフルメタルモデルの開発がスタートしたのだそう。
G-SHOCKの基本構造となっている「中空構造」は、時計の心臓部に当たるモジュールとそれを包むケースの間に緩衝材となるパーツを入れて衝撃を分散させるというもの。しかし、メタルという素材は樹脂とは正反対で衝撃が伝わりやすく分散しにくい。そこで採用されたのが「フルメタル耐衝撃構造」だった。これは従来のG-SHOCKと同様の中空構造を採用しているのだが、フルメタル用に赤いファインレジン製の緩衝材をサンド。このパーツが鍵となり、衝撃が伝わりやすいメタルも耐衝撃性を担保できる仕様となっている。ちなみに、この技術はかなり複雑なので、カシオ社が持つG-SHOCKのノウハウがないと形成できないのだそう。裏蓋には気密性に優れたスクリューバックを採用。もちろん、G-SHOCKでお馴染みの「耐衝撃試験」もクリアしている。
また、バンド接続部にもフルメタルシリーズならではの仕掛けが。通常のモデルは、ケースとバンド部分を繋ぐラグが2本あり、ケース両端に取り付けられた構造をしている。一方でフルメタルは、この接続部のラグを3本にすることで、ケース・バンドを繋ぐ連結パイプに伝わる衝撃を分散。用いられるビスも強度の高いメタル素材が採用されている。
G-SHOCK「フルメタル」の特徴②「重厚感と高級感、そして品格あふれるメタルの外観」
90年代の日本のストリートファッションの手元に欠かせない存在だったG-SHOCK。デザインとして優れていることは確かだが、樹脂製の外観によってカジュアルな雰囲気があるため、スーツなどのドレススタイルには馴染みにくいのは否めないところ。その点、カジュアルとキレイめの両方の顔を持つG-SHOCKのフルメタルなら合わせやすい。素材にはステンレススチールが用いられ、樹脂とは異なる雰囲気を持つ上品な風貌に。また、素材だけでなく仕上げにもこだわっており、部分的にツヤ消しのサテン仕上げや、逆にツヤが出るポリッシュ仕上げなど、素材の魅力を最大限に活かした加工が施されている。
とはいえ、ベースとなっているデザインは、一世を風靡したG-SHOCKそのもの。G-SHOCK本来の複雑な形をフルメタルで表現するのは非常に難しく、切り抜かれたステンレスの母材を金型で叩いて磨いてという工程を何度も繰り返すことによって、このフルメタルの外観を実現している。G-SHOCKらしいディテールをしっかりと再現したデザインもフルメタルコレクションの魅力と言えるだろう。メタル素材の時計自体は特に珍しいわけではないが、“G-SHOCKがメタルになったからこそ”そこに新たな価値が生まれる。
G-SHOCK「フルメタル」の特徴③「最先端のテクノロジーを搭載」
せっかく新しい外観のモデルをデザインしたのであれば、モジュールも最新のものを!という思いで、最先端のテクノロジーが搭載されているのも嬉しいポイント。フルメタルシリーズにはBluetooth機能が付いており、スマートフォンに専用アプリをダウンロードするだけで時刻修正を自動で行えたり、ワールドタイム都市を設定できたりと、手軽に操作することが可能だ。また、日本のみならず世界6局(日本2局、中国、アメリカ、イギリス、ドイツ)の標準電波を受信し、時刻を自動修正する「マルチバンド6」も搭載されている。充電はタフなソーラー式を採用しており、ソーラーパネルにも改良が加えられ、液晶の視認性も向上。高輝度フルオートLEDバックライトによって暗所での視認性が高いモデルもあったりと、男心をくすぐる最先端のテクノロジーが備わっている。
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G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデルを紹介!
ここからは、G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデルをピックアップ。アナログやデジタル、細かな色使いや加工感などもモデルによってさまざま。ぜひ、自分の好みやスタイリングに合わせた1本を見つけてみてほしい。
G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデル①「GMW-B5000D-2JF」
2024年4月に登場した、ダイヤルに爽やかなブルーのアクセントを効かせたニューモデル。ガラス面にメタリックブルーの蒸着加工を施すことで、ステンレス製のベゼルとバンドに色合いをマッチさせた統一感のあるカラーリングがイイ感じだ。ステンレス製のベゼルは立体的なフォルムに、天面は単一方向に細かい線状の模様を入れたヘアライン仕上げ、また斜面をミラー研磨で美しく仕上げている。
G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデル②「GM-B2100AD-2AJF」
アナログタイプの2100シリーズでも、同じくメタリックブルーを効かせたコレクションが登場。スポーティーな雰囲気の「GMW-B5000D-2JF」とは打って変わって、ケースがオクタゴン型になることでエレガントな印象に。文字盤全てがブルーになることで、手元のアクセントとしても映える。またインデックスと針には、短時間で光を吸収し、長時間暗闇で光り続ける夜光塗料を塗布したネオブライトを採用。太めのインデックスや針なので、明るい場所での視認性も高い。
G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデル③「GMW-B5000BPC-1JF / GMW-B5000PC-1JF」
“自分のスタイルや価値観を自由に表現する”という想いを込め、グリーンとブルーのグラデーションをあしらったモデル。ケースデザインは初代G-SHOCK「DW-5000」のスクエアデザインを採用している。伝統と現代の多様性を融合したスペシャルなデザインは、周りと差を付けたい方にイチ押し。
G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデル④「GM-B2100BPC-1AJF / GM-B2100PC-1AJF」
アナログウォッチの可能性を広げるべく、G-SHOCKらしいタフネスを備えた新たなスタンダードモデル「2100」をベースにした、ネオンカラーが映えるフルメタルウォッチ。ブラックのモデルにはオレンジからイエローの暖色系グラデーション、シルバーにはブルーとバイオレットの寒色系グラデーションが針とインデックスに施されている。どちらも文字盤がブラックになっており、ポップなデザインながらも落ち着きを感じさせるルックスなので、さまざまなコーデに合わせやすい一本だ。
G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデル⑤「GM-B2100GD-9AJF / GM-B2100BD-1AJF / GM-B2100D-1AJF」
ネオンカラーやメタリックカラーのアクセントを効かせた上のモデルとは異なり、シンプルなデザインにまとめられた、シーンを選ばずデイリーでもビジネスでも使いやすいフルメタルモデル3色。存在感バツグンのゴールドに加え、武骨なブラック、洗練されたシルバーが展開されている。メタルの質感が際立つよう、研磨によって表現したマットな風合いが◎ 高密度実装技術により、スリムで高機能なモジュールを搭載することで薄型化を実現。着け心地にもこだわったモデルだ。
G-SHOCK「フルメタル」のおすすめモデル「GMW-B5000GD-1JF / GMW-B5000GD-9JF / GMW-B5000D-1JF / GMW-B5000MB-1JF」
ケースとバンド全体にそれぞれのカラーのIP(イオンプレーティング)処理を施し、美しい発色と耐食性や耐摩耗性を実現したモデル。このIPという処理は、イオン化した金属を蒸着させる表面処理技術のこと。もともと宇宙・航空産業で使用されていた技術だが、思い通りに着色できることもあり、腕時計の外装装飾でも採用されている。上品で高級感のあるブラック、バーゼルワールド2015でリリースされた「DREAM PROJECT」の金無垢G-SHOCKを彷彿とさせるゴールド、都会的なシルバーに加えて、ホーニング加工を施してマットな質感のコントラストを生み出したブラックモデルもラインナップ。このモデルの側面にはヘアライン仕上げを採用したり、バンドの斜面やビス、ボタンなどにはミラー仕上げを施している。バンドは、中が空洞ではなく一つの塊になった無垢のメタルバンドを採用。重厚感のある男らしい装いに仕上がっている。