パッと見はMA-1のようだが、異なる魅力を秘めている「L-2」。フライトジャケットの定番としてはもちろん、スッキリとしたフォルムで重ね着に向いていることから、ファッションアイテムとしても人気が高い。今回はそんな「L-2」にフォーカスし、特徴から注目アイテムまで紹介!
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「L-2」フライトジャケットとは?
L-2とは、A-2の後継として1945年に誕生したフライトジャケット。A-2まではフライトジャケットにレザーが用いられていたが、素材である鞣し革が不足し大量生産が出来なくなったため、その当時の新素材である“ナイロン”が採用された。ちなみにライトゾーン(10℃~30℃)での着用を想定して作られているため中綿などは入っておらず、非常に軽やかな着心地だ。
1952年にはL-2のスペックはそのままに、エアフォースブルーに染め上げた「L-2A」が登場。しかし、目立ちやすいカラーリングであるという問題などから採用されてすぐに廃止されることに。そしてセージグリーンの「L-2B」が登場し、1978年まで正式採用された。その採用されていた約20年間の間にL-2Bは数回リモデルされており、前期型から中期型、後期型と呼ばれるモデルが存在する。これらの型に大幅な変更点はないものの、初期型に比べると中期型と後期型はミニマルな顔立ちに仕上がっている。また、L-2Bのみ少しゆったりとしたシルエットなのも特徴だ。
左が「L-2A」、右が「L-2B」
「L-2」シリーズと「MA-1」の違いはライニング
似たようなデザインのフライトジャケットゆえ、L-2シリーズとMA-1は混同されることもしばしばだが、実はライニングに大きな差がある。MA-1はインターミディエイトゾーン(-10℃~10℃)用に製造されているため中綿が入っており、保温性に優れていてボリューミーなシルエット。対してライトゾーン(10℃~30℃)用に作られたL-2シリーズは、中綿なしのライニングのみでボリュームを抑えているため、コーディネートしやすいという利点がある。ちなみに、L-2シリーズの初期型にはエポーレットやストームフラップといったディテールがあり、さりげなく差別化も図れるのもポイント。合わせるアイテムや気温によって使い分けるのもアリだろう。
また、MA-1の方が一般的な知名度が高いからか、中綿無しでもMA-1と呼称するメーカーやショップが多いことも覚えておきたい。
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