英国を代表する革靴ブランド「チャーチ(Church’s)」の7つの魅力

英国を代表する革靴ブランド「チャーチ(Church's)」の7つの魅力

かつては良心的な価格と質実剛健な品質で「英国の良心」とも言われ、世界中の男たちに愛されてきた「Church’s(チャーチ)」。現在では当時ほどの低価格での入手はできなくなったものの、本格英国革靴の一角を占める「男の憧れ的な存在」であることに変わりはない。今回は、チャーチの歴史や鉄板人気モデルなどに触れながら、秘められた魅力を紹介!

チャーチの魅力1「8週間、250工程におよぶ製造」

チャーチのウェルトシューズは、現在でも昔と変わることなくノーザンプトンの工場で1足あたりに8週間の時間をかけ、250にもおよぶ工程を経てから出荷されることで知られる。

northamptonshirebootandshoe

製造はすべて工場内で専門の職人たちの手作業や技術を通じて行われる。製法はもちろん、英国靴のスタンダード「グッドイヤーウェルト製法」を採用。※一部カジュアルモデルを除く。

チャーチの魅力2「革靴の常識を変えた歴史」

1870年代の靴は左右の区別がない形が多くを占めていたが、チャーチは左右の区別がある革靴を製造。そしてサイズ展開にも当時は珍しかったハーフサイズ刻みを取り入れた。このような功績が認められ、1881年にロンドンで行われた靴の展覧会で金賞を受賞している。

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チャーチの魅力3「007が長年採用。ジェームズボンドを象徴する革靴」

「チャーチといえばジェームズボンド」と言っても過言ではないほど、長年にわたりボンドが着用してきた歴史がチャーチの革靴にはある。

近年では「慰めの報酬」でダニエルクレイグがチャーチの「RYDER3」などの有名モデルを着用。残念ながらその後、クロケット&ジョーンズにその座を明け渡してしまったものの「ボンドを象徴する革靴といえばチャーチ」というイメージは変わらない。革靴メーカーとして培ってきた質実剛健な魅力もさることながら、「ボンド愛用の革靴」というこの上なく男心をくすぐるイメージもチャーチの魅力を支える一因となっている。

チャーチの魅力4「無冠の帝王を貫く?」

最高の栄誉のひとつ「英国王室御用達(ロイヤルワラント)」を目指すブランドは多い。とりわけ英国発祥の老舗ブランド、特に革靴ブランドはロイヤルワラントの称号を持つことが多いが、実はこの称号を得るためには申請が必要。チャーチはロイヤルワラントの称号自体を申請していない珍しい路線をとることで知られる。

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「革靴の良し悪しを決めるのは英国王室ではない」という少し気難しい職人堅気なメッセージが聞こえてきそうだが、1966年には輸出の好調さに対してエリザベス2世の訪問を受け、産業界最高の栄誉とされる「クイーンズ・アワード(女王賞※現在では申請が必要だが当時は不明)」を授与されており、もちろん王室からの評価は高い。

チャーチの魅力5「熱狂的なファンの存在」

チャーチの魅力を証明するかのように「革靴はチャーチしか履かない」といった類の熱狂的なファンが存在する。英国の革靴ブランドは数あれど、彼らを魅了する魅力とは一体、何なのか?

rolexforums

革靴のはき心地や見た目を左右する大きな要素といえば「木型(ラスト)」。旧来のチャーチファンを虜にしてきたのは、73という伝統的なラスト。プラダグループの傘下に入ったあとは、若者受けを狙い細身ロングノーズデザインを採用したり、レディースに人気のスタッズ付きモデルのリリースするなど「よりトレンドを意識したデザインの採用」や「モデル名の変更」など古き英国靴イメージからの脱却に挑戦してきたチャーチ。その反動もあってか、プラダの傘下に入る前のモデルは「オールドチャーチ(OLD CHURCH’S)」の愛称で呼ばれ、デッドストックや中古品がプレミア価格で取引されることも。そんな愛好家の動きを見てか、近年は定番モデルに関しては木型を旧来に近いものに戻したり、モデル名を買収前の名称に戻すことも増えた。

ちなみに創業家であるチャーチ一族は2011年にプラダよりチャーチのセカンドブランドとして展開していたチーニーの製造部門を買収し チーニーブランドで「旧チャーチ(オールド・チャーチ)」時代の木型を再現したモデルを製作している。英国ブランドに対しては不変のクラシックを求める男性が多いということだろうか。

チャーチの魅力6「73の後継ラスト、173」

旧来のチャーチファンから、カルト的な人気を博してきた木型「73」の後継として開発されたのは、実は「100」という木型。73よりも丸みを強めたシルエットが特徴だったが、良くも悪くも変化が大きかった。その後、73の復活を願うファンの期待に応えるかのように開発されたのが「173」と呼ばれるラスト。現代人の足型にあわせてデザインを73木型を再構築する中でワイズ周りがやや調整されていたりはするものの、オールドチャーチに限りなく近い伝統的なシルエットが復活。現在チャーチの主力モデルの多くに採用されている。

チャーチの魅力7「鉄板定番モデルの存在」

チャーチの大きな魅力として「旧来のデザインを踏襲した鉄板」とも言える定番モデルが存在すること。プラダ傘下に入ってから展開されたプレミアムラインやモード色を強めたモデルも魅力的だが、せっかくチャーチを選ぶなら古き良き英国の雰囲気を漂わせるクラシックモデルをチョイスするのが王道。チャーチを代表するモデルは男としておさえておきたい。

Diplomat(ディプロマット)

“外交官”の名を冠した持つ内羽根セミブローグの定番「ディプロマット」。ほど良い装飾性を備えているためオン・オフ問わずさまざまなスタイルに合わせやすく、まさに世界をまたにかけて旅する外交官にもぴったりな革靴。ラスト(木型)は、角ばりすぎず丸すぎないバランスの良いトゥが特徴で、上品かつクラシックな出で立ちの173を採用。

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Consul(コンサル)

シンプルながら存在感のある佇まいは”領事”というモデル名にふさわしい内羽根ストレートチップの定番モデル「コンサル」。冠婚葬祭からビジネスまでどこに履いていっても恥ずかしくない一足。 現モデルは木型に173を採用。※コンサルタントが履いているからコンサルではないことに注意!

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Chetwynd(チェットウインド)

チャーチの内羽根フルブローグの定番「Chetwynd(チェットウインド)」。フルブローグは、元来カントリー靴に起源をもつデザインなのでクラシックスーツに合わせる革靴としては賛否が分かれるところではあるが、アメリカの連邦捜査局「FBI」のエージェントは、スリーピーススーツにウィングチップをあわせたスタイル好むと言われ、小説や映画の中でも描写されることが多い。現モデルは木型に173を採用。

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Burwood(バーウッド)

内羽根フルブローグの定番。ボリューム感のエッグトゥが特徴的な一足。無骨ながらも愛らしいフォルムがカントリーテイストの佇まいを演出。木型には81を採用。

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Shannon(シャノン)

「007 慰めの報酬」でダニエルクレイグが着用したことでも有名な、外羽根プレーントゥの定番「Shannon(シャノン)」。ポリッシュドバインダー仕上げのボリュームのあるアッパーに負けない、ダブルソール仕上げが個性的な一足。採用されているラストは「103」。定番ラストの173に比べてトゥの丸みが強いフォルムが特徴。また外羽根式のため、デニムなどカジュアルスタイルにも合わせやすく、メンズはもちろんのこと女性愛用者も多いモデル。

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