ダイエットに励んで体重を減らしたのに、引き締まった体に見えないという悩みを持つ方は多い。その原因の1つとして挙げられるのが、伸びてしまった皮膚によるたるみ。とくにダイエットで大きく成果を出すほど目立ちやすくなる。今回はそんな「ダイエット後の皮余り」をテーマにして原因や対策、対処法を紹介する。
1998年 国立筑波大学医学専門学群卒業。卒業後は小児外科にて勤務し、2001年に大手美容外科に入職。外科技術指導医や院長としてキャリアを積む。2015年にはLETICIA CLINIC(レティシアクリニック)を銀座にオープン。理事長としてお客様に寄り添った提案をしている。
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ダイエット後の皮余りの原因は大きく4つ!
そもそも皮膚が余ってしまうというのはどういうことなのだろうか。最初に皮余りのいくつかの原因をピックアップして紹介する。
皮が余る原因①「急激な減量」
1番多く当てはまるのが急激なダイエット。一気に脂肪が落ちると皮が縮むスピードを追い越してしまい皮余りの原因となる。そのため元の体重から5~10数kg単位で大幅に痩せた場合は、いくらスロースピードで減量しても皮余りを生じる可能性が高いだろう。年齢的な要素もあるが、2~4kg前後までのダイエットであれば、ゆっくりダイエットすることで皮を余らせることなく痩せられるだろう。
皮が余る原因②「遺伝や加齢」
肌のハリを生み出すために欠かせないタンパク質のコラーゲンとエラスチンの量には個人差があり、しかも加齢とともにそれらの成分は減少する。しかし、普段から食生活に気を配っておくことで減少を抑えることは可能だ。具体的には、タンパク質やビタミン類、コラーゲンを豊富に含む食品を選ぶなど。遺伝子的要素である成長ホルモンの量や、加齢的要因となるコラーゲンとエラスチンの低下などを理由に諦めることなく、食生活から見直してみてはいかがだろうか。
皮が余る原因③「筋肉の減少」
脂肪だけでなく筋肉まで減ってしまうと、その分スペースが生まれてしまって皮が余りやすくなる。しかも皮膚は血管だけでなく筋肉や皮下脂肪からの細胞外輸送による栄養の供給があるため、筋肉・脂肪に無理があるダイエットで、なおかつ栄養不足の状態だと皮膚も影響が足りなくなり、たるみの原因となる。そのため、基礎代謝を大幅に下回るようなカロリー制限を数週間も続けるようなダイエットは絶対に避けよう。また一般的なローファットダイエットは筋肉の減少を抑えるために除脂肪体重の2倍前後以上のタンパク質を摂取することを忘れずに。
皮が余る原因④「長期の肥満期間による皮膚へのダメージ」
肥満によって皮膚が強制的に張ってしまう状態が長期化するほど肌にダメージが蓄積されてしまい、コラーゲンやエラスチンの減少に繋がってしまう。すると、いくらゆっくりと減量しても皮膚が縮まずにたるみやすくなってしまうので、せっかくの努力の成果を感じにくくなってしまうだろう。
日焼けや喫煙も皮膚にダメージを与えるので注意
肌にダメージを与える原因は多く、とくに注意したいのが日焼けや喫煙。肌を黒くすると体が引き締まって見えて筋肉の隆起が目立ちやすくなるのでボディビルダーなどは肌を黒くすることがあるが、ダイエット目的であればダメージを防ぐことを優先するのが吉。もしコンテスト出場などを目指したいなら一時的なタンニングをする方法もあるので検討するといいだろう。喫煙に関しては百害あって一利なしと言うくらいなので、喫煙しないことや副流煙が多い所に行かないように心がけよう。
皮余りではなく脂肪の可能性もある
意外と勘違いをしてしまっている方が多いのがこちらの問題だ。自身ではダイエット後の皮余りだと思っていても、実際は皮下脂肪が落ちきれていないだけの場合が多い。脂肪は内臓脂肪と皮下脂肪の2種類に分かれており、内臓脂肪は直接掴みにくいので皮膚と間違えにくいが、皮下脂肪と余った皮はどちらも掴みやすくて伸びやすいのでわかり辛い。判断する目安は皮下脂肪の度合いや場所によって異なるが、指で掴んで厚さが1cm以上ある場合は皮下脂肪だと思って間違いないだろう。
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