唯一無二のデザインと独自の存在感を放つ日本発のメンズブランド「Needles(ニードルズ)」。日本におけるインポートファッションを20年以上に渡り牽引してきたセレクトショップ「NEPENTHES(ネペンテス)」の創立者 清水 慶三氏がデザインを手掛け、類を見ないデザイン性が多くのファッショニスタから絶大な支持を得ているブランドだ。今回は、そんなニードルズを代表する人気アイテム「トラックパンツ」にフォーカスし、ブランドの歴史とともに魅力を掘り下げていく。
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独特の存在感を放つメンズブランド「Needles(ニードルズ)」とは?
ニューヨークに店舗を構えるセレクトショップ「NEPENTHES(ネペンテス)」を手掛ける清水 慶三氏によって、1995年に誕生したオリジナルブランド「Needles(ニードルズ)」。13歳のときに雑誌でアメリカのアイビーリーガーたちを見てファッションに目覚め、20年以上インポートファッションに携わってきた清水氏が手掛けるニードルズのアイテムは、メンズウェアについての豊富な知識から生み出される細部までのこだわりに加え、独創的かつ高いファッション性が特徴。ニードルズというブランド名は、“Need-less”を語源とし、“必要以上のものはいらない”という意味が込められている。ワーク、アメカジ、ネイティブのスタイルを融合させた他には無い独特なデザインと、トレンドに左右されない芯のブレないブランドスタイルで、日本だけでなく海外のファッショニスタや著名人からも高評を博す。
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ニードルズが誕生したきっかけとは?
清水氏が29歳で独立し、最初に立ち上げたセレクトショップ「ネペンテスでは、彼のセンスを反映した多くのインポートアイテムを展開。アメリカに月に何度も買い付けに行き、メイド・イン・USAのユニークなアイテムを多く取り扱っていた。しかし、昨今セレクトだけで突出した個性を出すことが難しくなってきたと考えた彼は、国内で腰を据えて作り込んだオリジナル商品を打ち出した方が良いと考え、1995年に「ニードルズ」を誕生させる。自分の中にあるものを表現するには、高い技術を誇る日本で一から作るのが最良と考えた彼は、ほとんどのアイテムを日本国内で生産。メンズファッションの知識が豊富な清水氏だが、あえてルールを崩すアプローチをすることで面白いバランスが見つかるという考えを持ち、彼が生み出すメンズファッションの王道とアバンギャルドの際どいバランス感が反映された唯一無二のデザインが多くの人々を魅了し続けている。現在ではアメリカ、ヨーロッパにも卸先を増やしており、海外での今後の活躍も期待できるブランドなのだ。
ニードルズの軸となる代表アイテム「トラックパンツ」とは?
映画「パピヨン」からインスパイアされた蝶の刺繍、ほどよい光沢感のあるポリエステルのジャージー素材、太めのサイドテープ、センタークリース風のステッチを備えたニードルズのトラックパンツ。今ではシーズンコレクションを組み立てる上での軸となる重要なアイテムでもあり、毎シーズン違うカラーリングをリリース。ニードルズを象徴するブラック×パープルの組み合わせも、絶妙に色味を変えたりなどこだわりを反映している。毎回異なるカラーリングのトラックパンツは、すぐに完売してしまうことも多く、同じアイテムがリリースされないニードルズの過去のモデルにはプレミアが付くことも。繰り返し着用しても形が崩れにくい特徴を持ち、生地も傷みにくく速乾性もある。そしてデザイン性にも優れており、お洒落に決まるといういいとこ取りの1本なのだ。
ニードルズのトラックパンツが流行したのはエイサップ・ロッキーがきっかけ!
2008年に登場したトラックパンツは、今年で誕生してから14年を迎える。発売当初は今ほどの反響はなく、ジーンズの代わりになるような定番パンツをつくりたいという思いを込めて清水氏が製作したのが始まりだ。まだそこまで反響が無かった当初は、清水氏自身が穿きたいということから継続して製作するようになったという。彼自身がトラックパンツに魅了され、さまざまなアイテムと組み合わせていたところ、その偏愛がお店のスタッフに伝わり、だんだんと卸先のバイヤーも愛用するように。その後、ニューヨークのラッパーでありファッションアイコンであるエイサップ・ロッキーが着用したことをきっかけに、海外でも爆発的な人気を集め、ニードルズのトラックパンツが世界中に知れ渡ることとなったのだ。
ニードルズ側からアプローチすることなく、アーティストたちに好んで穿かれるようになったトラックパンツは、ヒップホップトリオであるミーゴスのメンバーであるOffset(オフセット)や、アメリカのラッパー リル・ウージー・ヴァートなども着用し、今でも多くのアーティストや著名人から愛されて続けている。そして、今では世界各国のメーカーやクリエイターと盛んにプロジェクトを展開。昨年はデザイナーの宮城 秀貴氏とのコラボアイテムも発表するなど、革新的なモノづくりを追求しているのだ。
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